Hi-Fiで楽しく使えるヘッドホンアンプ...page.2/6


部品リスト

予算カラムは特に高価なパーツのみ記述しました。安いパーツショップを探し歩いて下さいね。
品名 規格 個数 備考 予算 私が購入したショップ
オペアンプ NJM4580DDなど 6 IC1とIC4はバイポーラ入力がお奨め 秋月電子
丸ピンICソケット 8ピン用 6 秋月電子
ブラケット入りLED DB-9(青) 1 サトーパーツ \300 マルツ
1/4w金属皮膜抵抗 27Ω 2 赤紫黒金 茶 千石電商
33Ω 8 橙橙黒金 茶 千石電商
1KΩ 8 茶黒黒茶 茶 千石電商
1.5KΩ 2 茶緑黒茶 茶 千石電商
4.7KΩ 2 黄紫黒茶 茶 千石電商
9.1KΩ 2 白茶黒茶 茶 千石電商
10KΩ 4 茶黒黒赤 茶 千石電商
33KΩ 2 橙橙黒赤 茶 千石電商
1/4w炭素皮膜抵抗 3.3KΩ 1 橙橙赤金
※LEDのブリーダ抵抗で使用
千石電商
フィルムコンデンサ 4700pF 2 472と表示 千石電商
0.1μF 2 104と表示 千石電商
電解コンデンサ 1000μF 耐圧35V 2 日ケミ:KMG ラジオデパート:瀬田無線
無極性電解コンデンサ 2.2μF 耐圧50V 2 ニチコン:MUSE ESシリーズ 千石電商
2連ボリューム 10KΩAカーブ 1 \400 ラジオセンター:あぼ電機
ツマミ 1 ボリュームの軸に合うこと ラジオセンター:あぼ電機
トグルスイッチ 2P又は3P 1 日本開閉器:M-2012E等 \400 ヒロセムセン
6P 2 日本開閉器:M-2022E等 @\440 ヒロセムセン
3.5mmステレオジャック MJ-073H 2 シャーシと絶縁できるもの 千石電商
DCジャック φ2.1mm 1 シャーシと絶縁できるもの 千石電商
ユニバーサル基板 ICB-293G 1 サンハヤト \290 千石電商
ケース TC-113 1 テイシン電機 \900 ラジオセンター:あぼ電機
M3のネジ類、スペーサ 基板の固定で使用 ヒロセムセン
ゴム足 4 ラジオセンター:あぼ電機
配線材料 AWG24、AWG28 少し 千石電商



部品の概要

オペアンプ

デュアルタイプ(2回路入り)で貴方がひいきにしているオペアンプを使ってみましょう。
NE5532を使って実験をしてきましたが、完成には私はOPA2134を使いました。
その後、前項で記述した通りホワイトノイズ対策として回路図のIC1,IC4についてはNJM4580DDに差し換えました。
尚、NE5532は電源ON/OFF時のポップノイズが激しく、ヘッドホンのダイヤフラムが吹っ飛びそうな感じになります。
現在の私はIC1,IC4にNJM4580DD、IC2,IC3,IC5,IC6にOPA2134を使用しています。


デュアルタイプのオペアンプの内部接続は下図の様子で、どのメーカーでも同じです。
図中にVCCとVEEと記号があるのはオペアンプを動作させるための電源端子になります。電源のプラス極をVCC、電源のマイナス極をVEEに接続します。




丸ポチがある端子が1ピンで、反時計方向にピン数を数えます。


数あるオペアンプの中からお気に入りのものを探してみて下さい。




丸ピンICソケット

高速演算処理を行なわせるオペアンプにICソケットは嫌われますが、今回はオーディオ帯域であり、更に自作となればICソケットを使ったほうがオペアンプを交換して音の違いを楽しむことができるでしょう。




ブラケット入りLED

回路に通電されていることを示すパイロットランプとして使います。

サトーパーツのDB-9青色を使いました。私的に、青色LEDは肉厚の薄い安価なネズミ色のアルミケースに良く合います。

ブリーダ抵抗は内蔵されていないので必ず抵抗を直列に接続して使います。
長いリード線がアノード(+側)になり、逆に接続すると発光しません。

青色LEDは少ない電流でも明るいのでブリーダ抵抗は3.3KΩにしてみました。
この場合、電源6V〜12Vで使うならばLEDの電流は約1mA〜3mAの範囲になります(Vfを3Vと仮定)。

その他の発光色LEDや電源電圧を高くして使う場合はブリーダ抵抗を見直して下さい。




金属皮膜抵抗

金属皮膜抵抗(キンピと呼ばれることが多い)はセラミックなどの磁器体に抵抗体としてニッケルやクロムなどの金属を付着したもので、抵抗体に炭素(カーボン)を用いた炭素皮膜抵抗と比較して温度特性や雑音特性に優れています。
このため精度を求める測定器回路や、ノイズを嫌う回路、高級オーディオ回路に使われます。

今回は高性能なオペアンプを使ったり、CRフィルター回路に信号が通りますので安価な炭素皮膜抵抗より気分的に金属皮膜抵抗を選択したいところです。

アキシャルリードタイプの抵抗器では炭素皮膜抵抗の殆どは4本線のカラー帯で抵抗値を表現していますが、金属皮膜抵抗では高精度の抵抗値が作れるために5本線のカラー帯で抵抗値を表現している場合が殆どです。
その様子を下図に示します。





上の例では、470×102=470×100=47000Ω=47KΩ になります。

第5カラー帯の誤差は「茶」で±1%品、「赤」は±2%品、「橙」は±0.05%、「緑」は±0.5%品、「青」は±0.25%品、「紫」は±0.1%になります。
パーツショップで一般に入手できるアキシャルタイプの金属皮膜抵抗は「茶」の±1%品になりましょう。

自分で小皿に取って購入するパーツショップではパーツリストの備考を参考に間違った抵抗値を選ばないように注意してね。




炭素皮膜抵抗

ブラケット入りLEDのブリーダ抵抗として使います。

LEDのブリーダ抵抗に金属皮膜抵抗は贅沢ですが、金属皮膜抵抗で統一したほうが気分がいいかも知れません。




フィルムコンデンサ

耐圧は50Vあれば充分です。

写真は私が使ったもので、千石電商で見つけた東信工業のポリプロピレンフィルムコンデンサ:UPZシリーズです。
このコンデンサの耐圧は100Vになりますが小型です。




電解コンデンサ

ケースの高さに注意して大き過ぎないものを選択して下さい。「ケース」のところも合わせて確認して下さい。

こだわる場合はオーディオ用を使って下さい。写真に写るのは日ケミのKMGシリーズです。
1000μF/35vは高さ20mmです。

前項の回路の説明で電源電圧は15V程度までと記述していながら耐圧16V品ではなく耐圧35V品を用いました。
当然ながら16V品で構いません。

電解コンデンサは極性があり、長いリード線がプラス極です。また、部品を覆うスリーブにマイナス極を示す表示があります。




無極性電解コンデンサ

無極性電解コンデンサは両極に化成箔を用いたもので極性がありません。リード線が長短になっていて極性があるように思えますが全く関係ありません。
今回は仮想グランドを生成して2電源で構成し、DCバイアスが掛からない箇所に使うため無極性電解コンデンサを使って下さい。

音楽信号を通すのでオーディオ向けを選択したいところです。写真はニチコンのMUSE-ESシリーズです。




2連ボリューム

どんな機器に接続しても問題ないと考え、10KΩのボリュームを使いました。
また、小音量の調整を行ないやすいように操作性を考えて必ずAカーブのボリュームを選択して下さい。

操作部が短めな15mmのものが使いやすいです。ラジオセンター2階の「あぼ電機」にあります。アルプス製です。

ボリュームの配線はボリュームを絞ったときに配線の抵抗分によって絞りきれないことがないように【A】の配線方法が普通です。









ツマミ

完成の様子を思い浮かべて選んで下さい。写真は丸三LEXのMT-22(特小)です。

ここで紹介する同じ型番のアルミケースを使う場合は、大きな径のつまみを選ぶとケースとミスマッチになるので注意です。
直径20mm〜22mm程度が扱いやすいでしょう。




トグルスイッチ

レバーが元の位置に戻る「ハネカエリ」タイプや、レバーが中間で止められる「中立」タイプがありますが、これらは選ばないこと。
自分で小皿に取って購入するパーツショップでは混じっていることがあるのでカチカチ確認して下さい。

写真は日本開閉器のM-2012E(3端子)とM-2022E(6端子)です。






3.5mmステレオジャック

信号の入出力に使います。入力端子はRCAでも構いません。必ずシャーシと絶縁できるタイプを選んで下さい。【重要】

写真はマル信無線電機のMJ-073Hです。

MJ-073Hは3つの端子があります。
一番長い端子がコモン(GND)になります。残りの2つの端子のうち金メッキされている端子がR-chになります。残された1つがL-chです。


参考に下の写真にステレオプラグのピンアサインを記しておきます。




DCジャック

写真はマル信無線電機のMJ-14です。
これは2.1mmタイプのプラグに合うものですが、貴方が持っているACアダプター等のプラグに合わせて下さい。

私はパーツショップで売られているACアダプターの多くが2.1mmタイプのプラグなのでMJ-14を選んだ次第です。

必ずシャーシと絶縁できるタイプを選んで下さい。【重要】
これは仮想グランドを生成し、この仮想グランドをノイズ防止のためシャーシと接続するためです。

持っているACアダプタの極性(プラスマイナス)と、DCジャックの端子の極性を把握しておいて下さい。【重要】




ユニバーサル基板:ICB-293G

サンハヤトのユニバーサル基板でICB-293Gを使います。
ICB-293Gは素材がガラスコンポジットで厚みは1.2mmになっています。

素材が紙フェノールで安価なICB-293がありますが厚みは1.6mmあり、ここで紹介する同じ型番のアルミケースを使う場合、高さの制約を受ける恐れがあるので注意して下さい。




ケース

今回はテイシン電機のアルミケース:TC-113を使いました。写真は青色をしていますが、これは保護ビニールの色です。
寸法は幅115mm奥行155mm高さ30mmで多きめですから作りやすいと思います。
ただし高さが30mm(内寸28.5mm)と薄いので電解コンデンサ1000μFの高さとボリューム及びツマミノブの大きさに注意しなければいけません。

今回用いた日ケミKMEシリーズ1000μF35Vの高さが20mm、ユニバーサル基板ICB-293Gの厚みが1.2mmですから、スペーサの長さは6mm又は5mmを使うことになります。

また、テイシンのアルミケース:TCシリーズはゴム足が付属されていませんので別途ゴム足を用意します。

個人的に好きなアルミケースです。

その他お気に入りのケースを探してみて下さい。
ただし、アルミなど金属性のケースを選んで下さいね。【重要】




ネジ類・配線材料
M3のネジ(ビス、ナット、スペーサ)は回路基板をシャーシに固定する際に使います。それぞれ4つづつ使います。

写真のようなスペーサで5mmや6mmのものを使う場合は短いビスを使わないとスペーサの奥に当たってアルミケースの厚みを硬く締め付けられません!
ケース:TC-113の肉厚は1mmと薄いので4mmの長さのビスを選ばないとダメです。

ビスは、締付け面積が広くて体裁がいいトラスビスを選びたいところです。

ところで、長さ4mmのトラスビスはなかなか見つかりませんがヒロセムセン(地下1階)にあるよ!




ゴム足

ケース:TC-113を使う場合はゴム足が付属されませんので別途購入しておきます。
両面テープで貼り付けるタイプが便利です。



配線材料

電源ラインや回路基板のジャンパー配線にAWG24、オーディオ信号やローブースト、ハイブーストのスイッチへの配線にAWG28を使うと便利です。

大きな電流は扱わないので全てAWG28を使っても何ら問題ありません。


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