実用的なストレート式ICラジオ...page.2/7


部品リスト


品名 規格 個数 備考 予算
ラジオIC TA7792P 1 東芝 \240
オーディオIC TA7368P 1 東芝 \120
ストレートラジオ用バーアンテナ SL-55GT 1 \300
2端子ポリバリコン 260pF 1 ダイヤルツマミも同時に購入 \300
スイッチ付きボリューム 10KΩ 1 軸の形状に合ったツマミも同時に購入 \200
電解コンデンサ 1μF/50v 2 @\30
22μF/50v 4 @\30
100μF/25v 2 @\40
470μF/25v 1 \60
セラミックコンデンサ 100pF/50v 1 101と表示 \20
0.022μF/50v 5 223と表示 @\20
1/4W炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗) 22Ω 2 赤・赤・黒・金 @\10
100Ω 2 茶・黒・茶・金 @\10
1KΩ 1 茶・黒・赤・金 \10
ユニバーサル基板 ICB-288G 1 サンハヤト \170
スピーカー(8Ω) 許容入力0.2W程度 1 口径50mm〜70mm程度のもの \200
電池ホルダー 単三電池2本用 1 \70
乾電池 単三型 2 -
ケース 適当な大きさ 1 金属製はNG -
ビス・ナット・スペーサ類 3ミリISOねじ 適量 長さ、数量は製作の頁を参照 -
配線材料 2メートル程度 適量 ラジオ工作に用いるようなもの  -




部品の概要

ラジオIC:TA7792P
低電圧で動作し、AM放送とFM放送が受信できるワンチップチューナー用ICです。今回はAM受信部だけを使いストレート方式で回路を組みます。
パッケージはDIP(デュアルインラインパッケージ)の16pinで端子は16本あります。
ピン番号の数え方は丸ポチ(又は欠き部)を印しにして下図のようになります。
尚、TA7792はパッケージの違いでTA7792PとTA7792Fがありますが必ずDIPタイプのTA7792Pを購入して下さい。











オーディオIC:TA7368P
無信号時の電流が少なく電池を用いたセットに向いた低周波電力増幅ICです。
外付け部品も少なくて済み、電子工作では良く知られているICだと思います。
パッケージはSIP(シングルインラインパッケージ)の9pinで端子は9本あります。
ピン番号の数え方は欠き部を印しに下図のようになります。
尚、パッケージの違いでTA7368PとTA7368Fがありますが必ずSIPタイプのTA7368Pを購入して下さい。







ストレートラジオ用バーアンテナ:SL-55GT
ここで用いるストレートラジオ用バーアンテナ:SL-55GTについては、既に紹介している「レフレックスラジオ」にも用いました。
当時レフレックスラジオのパーツ購入時のSL-55GTはハトメ端子となっていましたが当ICラジオを製作する時点ではリード線タイプとなっていました。
もしハトメ端子となっているSL-55GTを購入した場合はレフレックスラジオのページを参考にして下さい。

ラジオ関係のパーツショップでは殆どSL-55GTを置いているでしょう。
「バーアンテナのSL55GTを下さい。」と言えば通じます。


また、SL-55GTを購入すると下の写真のような簡単な説明書が添付されています。
1〜5本のリード線が出ていますが、2本が対になっている5番のリード線は使いません。
ただし、5番のリード線は対となって先端で接続されているので切断してはいけません。
他の回路と接触させないように先端をテープで絶縁して遊ばせておくようにしましょう。
また、各リード線は細いので強く引っ張ってはいけません。

念のために前ページの回路図にも1〜4のリード線の番号を記入しておきましたので参考にして下さい。

尚、下の写真のようにコイルボビンとフェライトコアはスルリと簡単に抜けてしまいますので、フェライトコアを硬い床に落として欠けさせないように注意しましょう。

当バーアンテナはユニバーサル基板:ICB-288G上に接着剤又はホットボンドで固定することにします。






単連ポリバリコン
 
バリコンとは、バリアブルコンデンサの略で、可変容量コンデンサのことです。
バリコンには大きく分けて、エアーバリコンとポリバリコンがあり、ICラジオやトランジスタラジオに用いるのは安価で小さな「ポリバリコン」です。

単連バリコンとは、2端子のバリコンのことで、ストレートラジオ用のバリコンです。
スーパーヘテロダイン用のポリバリコンは、局部発振の周波数も変更する必要があるので2連バリコン(又は3端子バリコン)を使います。

どんな物体かは上の写真を参考にして下さい。色は違っても大きさは同じ程度で、2つの端子を持っています。

購入時はダイヤルツマミも同時に購入して下さい。
「ストレート式ラジオを作るのに使う、2端子のポリバリコンとダイヤルツマミを下さい。」と言えば通じます。
上の写真のようにバリコンの固定ネジとツマミの固定ネジの合計3個のビスがあることも確認しましょう。
通常はバーアンテナを購入したお店で購入します。




スイッチ付きボリューム:10KΩ
 
軸を回すことでスイッチも兼用するボリュームです。ボリュームの抵抗値は10KΩのものを使います。
また、スイッチボリュームの軸の形状に合ったツマミも一緒に購入しましょう。

上の写真を参考に「ラジオ工作で用いるような10KΩのスイッチ付きボリュームを下さい。ついでにツマミも下さい。」と言えば通じます。




電解コンデンサ
 
電解コンデンサには極性があるので取付け方向に注意しましょう。
スリーブには通常はマイナス極側を表示してします。また、新品では長いリード線がプラス極になっています。
このことは現物で確認してみましょう。

尚、静電容量の値が近いと、同じ大きさ・色なので、取り違いに注意しましょう。

耐圧については入手し易い、25V品と50V品を使い分けました。

100μF/25Vを2個欲しければ、「電解コンデンサで耐圧25ボルトの100マイクロファラッドを2個下さい。」と伝えます。




セラミックコンデンサ
 
セラミックコンデンサは高周波回路でよく見掛けるコンデンサです。
0.022μFでは「223」と、100pFでは「101」と、表示されています。

100pF/50Vを欲しければ、「セラミックコンデンサで耐圧50ボルトの100ピコファラッドを1個下さい。」と伝えます。

 
上の写真のようにメーカーにより茶色をしたものや緑色をしたものがありますが関係ありません。
更にメーカーにより同じ静電容量/耐圧でも大きさが異なることがありますが気にする必要はありません。




1/4W炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗)
 
炭素皮膜抵抗は安価な抵抗器でカーボン抵抗とも呼ばれます。

許容電力は1/4Wのものが多く出回っています。

抵抗値はカラーの帯で表示されます。
22Ω(オーム)は赤赤黒金
100Ωは茶黒茶金
1KΩ(キロオーム)は茶黒赤金
になっています。

1/4W22Ωを2本欲しければ、「炭素皮膜抵抗で4分の1ワットの22オームを2本下さい。」と伝えます。




ユニバーサル基板:ICB-288G
小さな回路を組む時に私が好んで使うユニバーサル基板です。大きさは47mm×72mmです。

ケースへの取付けは10mm程度のスペーサを介して固定します。




スピーカー(8Ω)
 
ここで使うスピーカーはインピーダンスが4Ω〜8Ωでラジオ工作に用いるような口径50mm〜70mm程度の安いものを使います。
許容入力は0.2Wもあれば大丈夫です。
秋葉原のスピーカー部ではHi-Fiオーディオに用いるようなスピーカーもありますが豚に真珠です。

ケースへの取付けは接着剤又はホットボンドで固定することにします。




電池ホルダー:単三電池2本用
単三電池が2本セットできる電池ホルダーを選びます。

電池ホルダーには、

@端子だけ付いて自分でリード線をハンダするもの
A最初から黒(-)と赤(+)のリード線が付いているもの
B長いレバースイッチが付いているもの

が存在します。

この内、Bのレバースイッチが付いているものは選択しない方がいいでしょう。
スイッチの入り切りはスイッチ付きボリュームで行なうからです。
@の端子だけ付いて自分でリード線をハンダするものは手早くハンダしないとハンダの熱で電池ホルダー自体が変形してしまうので注意です。
そう考えると、Aの最初から黒(-)と赤(+)のリード線が付いているものが使い易いでしょう。

上の写真のものは、@の端子だけ付いていて自分でリード線をハンダするタイプです。




乾電池
単三型乾電池を2本使います。
マンガンタイプ、アルカリタイプどちらでも構いません。




ケース
私はダイソーで見つけた手頃なプラスチック製の小さなツールボックスに組み込みました。
一緒に写っているのは350ml缶で大きさの参考にして下さい。

大きさを考えて楽しいケースを探してみて下さい。タッパウェアは加工が楽でしょう。
ただし、金属製は避けて下さい。




ビス・ナット・スペーサ類
ユニバーサル基板:ICB-288Gをケースに固定するために使います。
スペーサとは、上の写真で棒状のものを指し、支持物を浮かして取り付けるために用いるネジのことです。サポータとも呼ばれます。

ユニバーサル基板:ICB-288Gの4隅の穴の径は3.2ミリですから、ISO-3ミリのものを使いましょう。




配線材料
ラジオ工作に用いるようなビニルコードで2メートル用意すれば充分です。


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