マーカーランプ付きLEDタイマーライト...page.2/3


部品リスト

パーツを購入する前に部品の概要をみておいて下さい。

品名 規格 個数 備考 予算(単価)
C-MOSロジックIC 4093 1 DIPタイプ \80
ICソケット DIP-14ピン 1 決して必要ではない \80
トランジスタ 2SA1015 2 hfeランク問わず \30
ダイオード 1N4148 2 相当品で可 \20
発光ダイオード Φ5mm好みの発光色 1 マーカーLEDとして使用 \80
Φ5mm高輝度白色がお奨め 3 メインLEDとして使用 \80
Φ5mm高輝度で好みの発光色 2 装飾LEDとして使用 \80
LED光拡散キャップ Φ5mmLED用「白」 6 \40
1/4W炭素皮膜抵抗 240Ω 1 赤黄茶金 \10
560Ω 5 緑青茶金 \10
3.3KΩ 1 橙橙赤金 \10
4.7KΩ 3 黄紫赤金 \10
10KΩ 1 茶黒橙金 \10
330KΩ 1 橙橙黄金 \10
680KΩ 1 青灰黄金 \10
1MΩ 1 茶黒緑金 \10
電解コンデンサ 10μF 50V 1 \30
100μF 16V 3 \50
水銀スイッチ その他チルトスイッチ 1 部品の概要を参照のこと \150
プッシュスイッチ モーメンタリタイプ 1 \50
ユニバーサル基板 ICB-288GV 1 サンハヤト \150
電池ホルダ 単三電池4本用 1 \150
単三乾電池 4
適当な入れ物 1 タッパウェアなど
配線材料・ネジ類 少し




部品の概要

C-MOSロジックIC:4093
C-MOSロジックIC:4000シリーズの中の「シュミットトリガ入力NANDゲート」の4093を1個使います。
4093は1つのパッケージにシュミットトリガ入力NANDゲートを4回路内蔵しています。
下図のVddとVssはICを動作させるための電源を供給するピンです。
C-MOSロジックIC:4000シリーズでは3V〜18Vの電源を与えて動作します。今回は単三型乾電池を4本使って6Vで稼動させました。

Vddとはドレイン側(FET)の電源、Vssとはソース側(FET)の電源を意味し、他の記号と混在しないように、Vd、Vsとせず、Vdd、Vssになっています。
TTLロジックなどではVcc、Veeを使い、トランジスタのコレクタ側の電源、エミッタ側の電源を意味し、これも他の記号と混在しないようにVc、Veとせず、Vcc、Veeになっています。
一般にVdd・Vccをプラス側電源、Vss・Veeをマイナス側電源に接続します。




形状はSOPとDIPがあり、今回は製作しやすいDIPタイプを選択して下さい。



多くのメーカーで製造されていますので、パーツショップでは「シーモスICの4093を下さい」で通じます。
”* * * 4 0 9 3 B * *”と表示されているでしょう。

製作時は取り付け方向に注意して下さい。
また、購入時はピンが広がっているので修正しておきます。







ICソケット:DIP14ピン
C-MOSロジックICで使いました。ICソケットを使うのは私の癖です。

ICソケットはICと同じように切り欠きがあり、ICの逆差しを防ぐためにも取り付け方向を意識して取り付けるといいでしょう。

私はICソケットの中でも信頼性の高い「丸ピンICソケット」を使いました。




トランジスタ:2SA1015
2SA1015はPNPトランジスタで、よく知られるNPNトランジスタの2SC1815とコンプリメンタリの関係にあります。

コンプリメンタリとは、特性がほぼ同一の関係にあるPNPトランジスタ/NPNトランジスタを指します。
FET(電界効果トランジスタ)にもPチャネル/Nチャネルのコンプリメンタリがあります。

ところで、今回は入手性から2SA1015を使いました。
前頁の回路の説明で記したとおり、直流電流増幅率(hfe)のランクは問いません。私は多く出回っているYランクを使いました。
念のため下表にhfeのランクを示します。

ランク hfe
Oランク 70〜140
Yランク 120〜240
GRランク 200〜400


製作時は取り付け方向に注意して下さい。




スイッチングダイオード:1N4148
スイッチングダイオードとして多く出回っている1N4148を使いました。
その他、1S1588や1S2076Aなども使えます。
上の写真のカソードマークの帯のカラーが異なる場合があります。

ダイオードはアノード極とカソード極の2つの端子を持つ電子部品で、アノードからカソード方向に電流を通し、カソードからアノード方向には電流を通さない働きがあります。
電子記号をみても何となく判るよね。

アノード(A)からカソード(K)方向に電流が流れるように電圧を加えることを順方向バイアス、
カソード(K)からアノード(A)方向に電流が流れないように電圧を加えることを逆方向バイアスといいます。

ダイオードという部品には目的に合わせて多くの種類があります。
スイッチングダイオードは、順方向バイアス、逆方向バイアス時のダイオード両端の直流抵抗又は電圧降下の差をデジタル回路等のON/OFFとして積極的に利用することを主としたダイオードです。

製作時は取り付け方向に注意して下さい。




発光ダイオード
LEDはアノード(A)からカソード(K)方向に電流を流すことで発光します。
逆に接続すると発光せず、最悪の場合は破損しますので製作時は取り付け方向に注意して下さい。
新品時は長いリード線がアノード(A)の電極です。





※高輝度LEDの殆どは透明なので、持ち帰っても発光色が判るようにしておいて下さい。
※マーカーLEDは点滅しますが、回路で点滅させていますので、自動点滅LEDは使わないで下さい。

下表で何色の発光色のLEDがいいのか私なりに提案します。

マーカーLED 1個 製作した回路を暗闇の中で容易に探すことを目的に点滅するLEDです。
回路電流は1mA程度にしましたが、白、青、緑の高輝度LEDは1mA以下でも明るくて寝付けません。
また、青や赤の点滅は緊急車両を思い起こさせてしまうでしょう。
よって黄色やピンク色がお奨めです!
私は超高輝度黄色LEDを使いました。
メインLED 3個 白色LEDを選択したほうがいいです。
落ち着いた感じにしたい場合は、電球色の白色LEDにするといいでしょう。
私は超高輝度白色LEDを使いました。
装飾LED 2個 メインLEDが消灯した後に少しの時間だけ点灯するLEDになります。
同一色のLEDを2個、又は異色のLEDを組み合わせて好きな色にしてお楽しみ下さい。
私は超高輝度LEDの赤と青を1個づつ使って、マゼンタ色にしてみました。
尚、ピンク色LEDは高輝度タイプでも思ったほど明るくなかったです。

参考...
下図は光の3原色である赤色・緑色・青色の光を重ねた様子です。
赤色・緑色・青色の光が同時に重なると白色になります。
赤色と緑色の光を重ねると黄色になります。



従って、黄色LEDと青色LEDの光を重ねれば白色になると思いませんか?
ですが、実際に黄色LEDと青色LEDを同時点灯させても白色にさせるのが難しいよ。
LEDを沢山持っている方は実験してみてね。






LED光拡散キャップ
LEDの多くは正面から見ると眩しく、横から見ると暗いものです。ここは、光を全体に拡散させるように「LED光拡散キャップ」を被せましょう。
LED光拡散キャップを被せると部屋全体を優しく照らします。

白のLED光拡散キャップならば、どんな発光色のLEDでも使えます。

マーカーLEDについては必要ないかも知れませんが、ご自身で確認して下さい。

尚、LEDのキラメキを好む方はLED光拡散キャップは不要です。




1/4W炭素皮膜抵抗
入手が容易な1/4Wの炭素皮膜抵抗を使いました。
カラーの帯で抵抗値を表しています。

購入時はパーツリストの備考を参考に、取り違いに注意して下さい。

取り付け方向はありません。




電解コンデンサ
耐圧50Vの10μF(マイクロファラッド)、耐圧16Vの100μFを使います。
10μFも耐圧は16V以上あれば充分ですが、10μF程度では耐圧50V〜として扱うパーツショップが多いためです。

電解コンデンサの殆どは有極性で、プラス極とマイナス極があります。
使用する箇所において電位を比較し、電位が高いほうにプラス極を接続します。

製作時は取り付け方向に注意して下さい。
新品時は長いリード線がプラス極です。スリーブ(周りのビニール)にはマイナス極を示す表示があります。




水銀スイッチ(チルトスイッチ)
 
水銀スイッチは、2本のリード線と水銀をガラス管に封入したもので、水銀はガラス管内で自由に動き、水銀が2本のリード線に移動し接触することでONになるスイッチです。
写真に写る水銀スイッチはサトー電気で購入したものです。

水銀スイッチの代替として、水銀を導電性のボールにしたチルトスイッチ(傾斜スイッチ)があり同じように使えます。
鰹H月電子通商で購入する場合は、以下の2つの部品を販売されており同様に使えます。

振動(傾斜)スイッチ
RBS040200
内部で導電性のボールが移動し、接点と接触することでスイッチのON/OFFを行なう。
使い方は添付されている説明書で確認して下さい。
マーキュロスイッチ
M5518
水銀スイッチ。
通常のガラス管の水銀スイッチに金属製のケースを被せてある。

なお、水銀スイッチは水銀が液体のため動いても「音」は殆ど聞こえませんが、導電性のボールが動いてON/OFFするようなチルトスイッチは内部のボールが動く音(カラカラ)が聞こえます。
この音が気になる場合は、最初から水銀スイッチを選んで下さい。

水銀は毒性の強い物質ですから、水銀スイッチを分解したり破損させないように注意しましょう。

チルトスイッチには上記のような機械的な接点の他、フォトカプラ式のものがあります。今回の回路ではフォトカプラ式は使えません。

※プッシュスイッチだけで動作させる場合は、これら水銀スイッチ(チルトスイッチ)は不要です。




プッシュスイッチ
プッシュスイッチには、モーメンタリタイプとオルタネートタイプがあります。

モーメンタリタイプはスイッチのボタンを押下している間だけONするものです。
オルタネートタイプはスイッチのボタンを押下してON、もう1回押下してOFFになるスイッチです。

今回の製作物では押下しているときだけONになる「モーメンタリタイプ」を使います。
暗闇の中で使う作品ですから、ボタンが大きくて使いやすいスイッチを選択しましょう。

※水銀スイッチ(チルトスイッチ)だけで動作させる場合は、プッシュスイッチは不要です。私は使いませんでした。




ユニバーサル基板:ICB-288GV
サンハヤト鰍フ小型ユニバーサル基板で、ICB-288GVを使ってみました。
ICB-288と比較するとICB-288GVは、ICの電源配線に便利なパターンが施されています。
今回は、このパターンを積極的に使いました。

パターンの方向によってICB-288GUがありますので間違わないで下さい。




電池ホルダ・単三乾電池
単三乾電池を4本使って6Vで稼動させます。
電池ホルダは単三乾電池4本用を用意します。




適当な入れ物
私は透明なタッパウェアを使いました。

透明で加工しやすいケースを探してみて下さい。

尚、加工は回路基板を固定するビス穴とプッシュスイッチの穴だけです。
電池ホルダーは両面テープで固定させました。




配線材料・ネジ類
その他に、電他ホルダを固定させる両面テープを少し使います。


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