音声告知クロック...page.2/7


パーツリスト

パーツリストだけですぐにパーツを集めることはしないで、部品の概要も参考にして間違ったものを購入しないようにして下さい。
予算の金額は高めに見積もっているのでもっと安く揃えられると思います。

品名 規格 個数 備考 予算
マイクロコントローラー PIC16F877A 1 \600
1メガビットI2C-EEPROM 24C1024 1 表示が”2GB”となっている24C1024Bで可。 \400
丸ピンICソケット 40ピン 1 必ず「丸ピン」のこと。 \200
8ピン 1 \80
低周波電力増幅IC TA7368P 1 \150
トランジスタ 2SA950-Y 1 \30
小信号ダイオード 1N4148 3 相当品で構いません。 @\20
セラロック(3端子) 20MHz 1 \80
クリスタル発振子 32.768KHz 1 購入後、紛失に注意すること。 \200
1/4W炭素皮膜抵抗 10Ω 1 茶黒黒金 \10
1/8W〜1/6W炭素皮膜抵抗 2.2KΩ 3 赤赤赤金 @\10
7.5KΩ 7 紫緑赤金 @\10
10KΩ 4 茶黒橙金 @\10
15KΩ 9 茶緑橙金 @\10
47KΩ 1 黄紫橙金 \10
100KΩ 1 茶黒黄金 \10
セラミックコンデンサ 33pF 2 耐圧50V。33と表示。 @\20
ポリエステルフィルムコンデンサ 1000pF 1 耐圧50V。102と表示。 \20
積層セラミックコンデンサ 0.1μF 1 耐圧50V。104と表示。 \20
電解コンデンサ 2.2μF 1 耐圧50V \30
100μF 2 耐圧16V @\40
220μF 1 耐圧16V \40
ボリューム 10KΩ(Bカーブ) 1 \300
ボリュームツマミ 1 ボリュームの軸に合うもの。できるだけ小径のものがよい。 \100
ユニバーサル基板 ICB-293GV 1 ICB-293GUと間違えないこと。 \350
スピーカー(8Ω) 口径50mm前後 1 \300
アルミケース YM-150 1 TAKACHI \950
プッシュスイッチ モーメンタリタイプ 3 小型タイプを2個、操作性のよいタイプを1個にするとよい。 @\200
電池ホルダー 単四電池3本用 1 \150
乾電池 単四 3 -
スペーサー 長さ10mm 4 3mmのネジが合うもの @\50
ネジ類 少々 トラスネジがよい(なべネジはカッコ悪い) -
配線材料 少々 -



部品の概要

マイクロコントローラー:PIC16F877A



PICマイコンは電子工作では人気のあるマイクロコントローラーです。
今回はPIC16F877Aという40ピンあるデバイスです。

プログラムでは周辺モジュールは一切使っていませんので40ピンのPICであれば大抵のものが使えます。
この場合はコンフィグビットだけを見直して下さい。
プログラムメモリーは2Kバイトで充分間に合います(PICの場合、アセンブラで2Kバイト超えしたくないね)。

マイクロコントローラーは目的の動作をするようプログラムを書き込んで使う部品ですから、前項のプログラムを書き込んでから製作に取り掛かって下さい。
ROMと合わせてデータやプログラムを書き込む環境がない方はデバイスを送って頂ければ、書き込んで返信しますのでご安心下さい。

取り付け方向に注意しましょう。







1メガビットI2C-EEPROM:AT24C1024
 
2線式I2C通信(シリアル通信)によってデータの送受信を行なうEEPROMです。

今回は1MビットのアトメルのAT24C1024を使いました。
I2C-EEPROMについては「回路図集-021」にも掲げましたので参考にして下さい。

尚、AT24C1024は新しくAT24C1024Bとなり、3ピンがデバイスアドレス:A2になっています。
絵解き図でアドレスピンは2本ともGNDレベルに接続していますのでAT24C1024でもAT24C1024Bでも動作します。
AT24C1024Bはデバイスに「2GB」と表示されています。

今回は、このROMに前項の音声データを書き込んでから製作に取り掛かって下さい。
音声データを入れないで作ると無言の時計になっちゃうよ。

取り付け方向に注意しましょう。




丸ピンICソケット
オンボード書き込みでないマイクロコントローラーや書き換え可能なROMでは後でプログラムやデータ書き換えをする場合があるのでICソケットを使う方がいいでしょう。
今回はICソケットの内側にもパーツを配置する作り方をするので、できるだけ丸ピンICソケットを用意して下さい。
丸ピンICソケットは、ICソケットの中でも信頼性の高いものです。

尚、お店によって価格の差が大きい部品といえます。




低周波電力増幅IC:TA7368P
 
外付け部品は最低コンデンサ3個だけで動作しますので、ちょっとしたスピーカーの駆動に重宝します。

取り付け方向に注意しましょう。




トランジスタ:2SA950-Y
電子工作では2SA1050/2SC1815(コレクタ電流=150mA)に人気がありますが、もう少し大きな電流を扱いたい場合は、2SA950/2SC2120(コレクタ電流=800mA)が便利です。

回路では低周波電力増幅回路の電源制御で用いました。2SA1050でも充分使用に耐えますが、電源ON直後のラッシュカレント(突入電流)が大きくなるので余裕のある2SA950としました。

2SA1050/2SC1815では、直流電流増幅率(hfe)のランク分けでO,Y,GR,BLの4ランクありますが、2SA950/2SC2120では、Oランク(hef=100〜200)とYランク(hfe=160〜320)の2つが存在します。

取り付け方向に注意しましょう。




小信号ダイオード:1N4148
小信号ダイオードとして広く使われているダイオードです。相当品(1S1588など)で構いません。
カソードマークは写真では黒色の帯となっていますが相当品では色が異なる場合があります。

取り付け方向に注意しましょう。




セラロック(3端子):20MHz
セラロックとは田村製作所の登録商標で、セラミック発振子のことです。
3端子の20MHzを使います。

取り付け方向はありませんが、真中の端子は通常はGNDレベルに接続します。




クリスタル発振子:32.768KHz
32.768KHzと細かい数値となっていますが、クォーツ時計の発振源として多く使われている値ですから入手しやすいものです。

32768は、215と算出されます。即ち、1/2分周を繰り返すことで容易に1秒を作り出せる値です。

32.768KHzのクリスタル発振子は腕時計にも多く用いられるので、写真のように大変に小さなものですから紛失しないようにして下さい。
尚、現物には32.768などと数値の表示はないでしょう。

取り付け方向はありません。




炭素皮膜抵抗
低周波電力増幅回路の電源ラインに接続する10Ωに限り、1/4W炭素皮膜抵抗として下さい。

その他の抵抗は全て小型である1/6W〜1/8Wの炭素皮膜抵抗として下さい。尚、1/4Wの小型タイプでも結構です。
小型の抵抗を使った理由として、ICソケットの内側にも部品をレイアウトしたためです。

1/6W〜1/8W(小型1/4W)の炭素皮膜抵抗では小さいためにカラー抵抗が判読しにくい場合があるのでルーペで確認しながら取り付けましょう。
カラー抵抗についてはパーツリストの備考を参照して下さい。


抵抗器に取り付け方向はありません。




セラミックコンデンサ
セラミックコンデンサは高周波特性に優れたコンデンサです。

写真では茶色をしていますがメーカーによって緑色のものも存在します。

取り付け方向はありません。




ポリエステルフィルムコンデンサ
フィルムコンデンサは電源回路やオーディオ回路で多く用いられています。
当回路ではポリプロピレンフィルムコンデンサは贅沢ですから、安価なポリエステルフィルムコンデンサ又はマイラーフィルムコンデンサで充分です。

色はメーカーや品種でいろいろあります。良く見掛けるのは写真のような黄色のほか、緑や赤茶、透明(白)があります。
1000pF(ピコファラッド)では102と表示しています。

ところで、1000pF(ピコファラッド)は、1nF(ナノファラッド)という方や、0.001μF(マイクロファラッド)と呼ぶ方もいるでしょう。
どれも正しいので、要は購入時にお店の人に通じればいいのです。

取り付け方向はありません。




積層セラミックコンデンサ
高周波特性に優れたコンデンサです。
外装は多くは写真のような空色をしています。

0.1μFでは104と表示されています。

取り付け方向はありません。




電解コンデンサ
電解コンデンサは無極性(ノンポーラ)とうたっていない限り、有極性です。
間違って逆に接続すると性能低下はもちろん、発熱、破裂に陥ることがあるので注意です。

極性を逆しても、今回の回路では電圧が低いので破裂するのは稀ですが、電圧が高いとスイッチを入れて間もなく「シュ〜ッ・・・・・・パンッ」と破裂し、耳がツーンとして部屋中が紙吹雪になります。

絶対に間違えないように取り付けましょう。新品時は長いリード線がプラス極です。また、外装のフィルム(スリーブ)にはマイナス極を示しているでしょう。

尚、耐圧はパーツリストを参考にして下さい。耐圧が高いと大きさも大きなコンデンサとなります。
また、今回用いるコンデンサの大きさは殆ど変らないと思いますので取り違いに注意して下さい(私がよくやる間違えなんです)。




ボリューム(10KΩ-Bカーブ)・ツマミ
ボリュームの回転角と変化量のカーブには主に、Aカーブ(対数変化)、Bカーブ(直線変化)があります。

音量調整として用いるボリュームは小音量の調整を行ないやすいようにAカーブのボリュームを使うべきですが、今回の回路は小音量範囲の調整をする必要がないのでBカーブのボリュームで結構です。
むしろBカーブの方が使い勝手がよいでしょう。

また、ボリュームの軸に合った「ツマミ」も一緒に購入しましょう。

今回のボリュームは一度調整すると、殆ど動かさないボリュームとなるので小さくて目立たないツマミを選択するといいでしょう。




ユニバーサル基板:ICB-293GV
 
サンハヤトのユニバーサル基板です。

銅箔パターンにより、ICB-293G、ICB-293GU、ICB-293GVが存在します。
今回は銅箔パターンを積極的に利用しますので間違えないで下さい。
通販を利用する場合は、ICB-293GUとICB-293GVの、VとUの字が似ていますので注意が必要です。




スピーカー(8Ω)
 
写真のようなコーン型スピーカーで口径50mm前後のスピーカーが使いやすいです。
また紙コーンで薄型のものがお奨めです。

ケースへの取り付けは接着剤やホットボンドで固定することとします。




アルミケース:YM-150
TAKACHIのアルミケースでYMシリーズのYM-150がちょうどよい大きさです。
大きさは150mm×40mm×100mmとなっています。

ゴム足も付属されているよ。




プッシュスイッチ
マニュアル音声告知、「分」調整、「時」調整として、3個のプッシュスイッチを使います。
マニュアル音声告知のみ使いやすいプッシュスイッチとして、他の2個は調整用ですから小型のプッシュスイッチにするといいでしょう。

プッシュスイッチは全て、押している間だけオンになる「モーメンタリタイプ」です。
押す度にオン/オフが切り替わる「オルターネートタイプ」は使えません。

高価なプッシュスイッチではCOM(コモン)、NO(ノーマリーオープン)、NC(ノーマリークローズ)の3端子有するものがあり、この場合はCOM端子とNO端子を使います。




電池ホルダー・乾電池
乾電池は単四、単三どちらでも構いません。
電池ホルダーは乾電池3本用のものを使います(1.5V×3本)。

この電池ホルダーは両面テープで固定することとします。




スペーサー・ネジ類・配線材料
 

スペーサーは回路基板をシャーシーから浮かして固定するために使います。
写真のような一方がネジになっているものが使いやすいです。長さは8mm〜10mmあれば充分です。
回路基板は4つの穴で固定しますからスペーサーは4本用意します。

ネジ類のうち、ビスについてはトラスビスが見た目に綺麗です。ビスの長さは4mm〜6mmで充分です。
長すぎるとスペーサーの途中でビスが入らなくなります。

配線材料は貴方の使い慣れたビニルコードでいいでしょう。長さは2メートルもあれば充分です。


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