タイマーIC、555発振回路

タイマーIC、555は息の長いICの一つで、現在でも多くの半導体メーカーで製造され、入手も容易です。
555の用途は主にタイマー回路と発振回路です。動作電源電圧も4.5V〜15Vと範囲が広くて使いやすいものです。
更に出力電流も±200mAとパワフルです。

消費電力を抑えたC-MOS版の555もあり、電源電圧は1.5Vから動作保証しています。
ただし、出力電流は最大100mAまで(標準:“H”出力時が10mA、“L”出力時が50mA)となります。

外付けパーツの算出方法・使い方は、オリジナル版555、C-MOS版共に、全く同じです。

下図は555を発振回路として使う場合の標準的な回路です。



上図で3ピンの出力がHレベルになっている時間TH、Lレベルになっている時間TL、周波数f、デューティー比は次式で求められます。
デューティー比とは1周期のうちHレベルになっている割合のことをいいます。TH=TLならばデューティー比は50%です。
※ -ln(1/2)≒0.693、抵抗の単位はΩ、コンデンサの単位はF

TH = 0.693 × (Ra + R2) × C  〔秒〕

TL = 0.693 × Rb × C  〔秒〕

周波数f = 1.44 / (( Ra + Rb + Rb ) × C )  〔Hz〕

デューティー比 = ( TH / ( TH + TL )) × 100  〔%〕


Javascriptを使って計算できるようにしました。
周波数を変更する場合はRa又はRbを可変抵抗にするといいでしょう。
デューティー比を極力50%に近づけるにはRa<<Rbにして周波数の微調整はRbの一部を可変抵抗にするとうまくいきます。
尚、Raを小さくし過ぎるとICの負担になってしまうので、あまり小さな値にしないほうがいいかも知れません。

参考として、Ra=2.2KΩ、Rb=47KΩ、Cを0.15uF、0.015uF、0.0015uFにすると100Hz、1KHz、10KHzを得ることができます。
さらに、Ra=8.3KΩ(1.5K+6.8K、2.7K+5.6K、3.6K+4.7K等)、Rb=68KΩ、Cを0.1uF、0.01uF、0.001uFにしても100Hz、1KHz、10KHzを得ることができます。

Ra=  KΩ
Rb=  KΩ
C=  uF
 
 秒
 秒
パルス周期=  秒
周波数=  Hz
デューティー比=  %

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