公衆電話回線モニター回路

ファクシミリなどの保守に便利に使えるスピーカーモニター回路です。

公衆電話回線では通常DC48Vで直流を閉じたオフフック時は少なくとも20mA〜30mA流れます。
この低電流でスピーカーを駆動させるとなると新日本無線のNJM2135Dがとても重宝します。
NJM2135の動作電源電圧は2V〜16Vですから当回路に最適といえます。

電源電圧はダイオードのVf(約0.65V)を利用し、7個並べて約4.5Vで回路を駆動させます。
ダイオードブリッジ分のVfも加算すると約6Vの電圧降下となりますが、端末機器の動作や公衆網に影響を与えません。







入力カップリングコンデンサは4700pFとかなり小さな値ですが、0.01μFよりも大きな値にするとボリュームの位置によって異常発振を起こします。
ここのコンデンサはNJM2135の3ピンに接続するコンデンサの値によって動作が安定したり不安定になったりします。
ページでは2.2μFと4700pFとして安定動作に偏るように定数を決定しています。

ボリューム(100KΩ)はICの入力抵抗より高い値ですが問題ありません。単に入手性を考慮したためです。
ボリュームにパラに接続するダイオードはリンギング信号(180Vpp)に対する回路の保護です。

モニター回路の動作と同時にLEDが点灯するようにしています。このLEDの発光色は高輝度タイプであれば青色系も発光します。

モニターとして音量は充分です。
ただし、ボリューム最大で音が連続して入ると電流が足りなくなり歪みが生じ、同時にLEDの輝度も低下します。
(モニター回路に歪など関係ないよね)
また、端末機器に通常の電話とした場合は、モニターのボリュームを上げるとハウリングが生じますので、ボリュームを絞るか、距離を離して下さい。

当回路を製作される場合は、感電防止のためにも必ずケースに収め、金属ケースの場合は回路がシャーシに触れることがないように注意して下さい。
ライン入出力をモジュラージャックとすると使い勝手がよいでしょう。

回路図集インデックスページに戻る