矩形波電圧をアナログ可変させる

アナログスイッチを使ってデジタル信号のH/L電圧を変化させる回路です。
簡単に言うとデジタル波形をAM変調(振幅変調)

そんなの可変抵抗をひとつ使えばいいじゃんかっ!と言われればそれまでですが...
しかし以下に掲げる方法はコンデンサの充放電電位をそのまま活かすことができるので少し凝った電子音等に応用できます。

図1は可変抵抗を使って矩形波の電圧を変化させる説明回路です。
可変抵抗で分圧された電位で矩形波が出力されます。
入力する矩形波はアナログスイッチのON/OFF端子に加えるところがミソです。
RはアナログスイッチがOFFの時にアナログ出力がハイインピーダンスにならないようにするためのもので必須抵抗になります。
この抵抗RはアナログスイッチがONの時にVRと並列になるのでVRの抵抗値よりも充分に大きな値にしましょう。

【図1】





図2はコンデンサの充放電電位で矩形波を少しずつ減衰させる回路です(太鼓や風鈴の音をイメージして下さい)。
コンデンサを放電する抵抗RbはアナログスイッチがOFFの時にアナログ出力がハイインピーダンスにならないようにアナログスイッチの出口側に置くのがミソです。
よってコンデンサはアナログスイッチがONのタイミングでRbを介して少しずつ放電されていきますから算出は困難です。
実際に回路を組んでCとRbをカットアンドトライで決めて下さい。
Raを大きく設定(Ra>>Rbが条件)するとアタックタイムの調整ができます。

【図2】





図3は「ピーン、ポーン」という音を生成する応用回路です。和音も綺麗に再現できます。
尚、当回路は実際に組んで製作コンテンツにするつもりで実験してきたものです。
図中の470Ωはゲートの出力電流制限として接続して下さい。
デカップリングコンデンサや未使用ゲートの入力端子処理については省略していますので必ず施して下さい。

【図3】



アナログスイッチをON/OFFするデジタル波形(矩形波)しか扱えませんが、簡易的な電子ドラムや効果音に応用できるよ。
ブレッドボードで組んで好みの音調とディケイタイムを探してみてね。楽しいよ!

回路図集インデックスページに戻る