ステッピングモーターを使った温度計...page.2/7


パーツリスト

今回の作例は、使い方により完成の様子は人それぞれ異なると思われるので、ケースを除いた電子パーツを掲げます。


品名 規格 個数 備考 予算(単価) 参考
マイクロコントローラー PIC16F886-I/SP 1 マイクロチップ・テクノロジー社 \190 秋月電子/千石電商など
温度センサーIC MCP9700(A) 1 マイクロチップ・テクノロジー社 \100 秋月電子など
トランジスタアレイ TD62064 1 東芝セミコンダクター社 \100 秋月電子など
3端子レギュレーターIC TA48M05F 1 東芝セミコンダクター社 \100 若松通商など
ICソケット スリムDIP28ピン 1 板バネタイプ \50 若松通商など
DIP16ピン 1 板バネタイプ \50 若松通商など
ステッピングモーター SGP20-332など 1 ユニポーラ型で小型のものでよい \250 秋月電子/千石電商など
プーリー 1 \500 千石電商など
3端子セラミック発振子 10MHz 1 \50 秋月電子/千石電商など
1/4W炭素被膜抵抗 2.2KΩ 3 赤赤赤金 \10 千石電商など
4.7KΩ 4 黄紫赤金 \10 千石電商など
積層セラミックコンデンサ 0.33μF耐圧50V 2 334と表示 \50 山王電子など
電解コンデンサ 33μF耐圧50V 1 \50 山王電子など
220μF耐圧16V 1 \60 山王電子など
ブラケット入りLED DB-1等 3 3個とも発光色が異なるほうがよい \200 千石電商など
プッシュスイッチ ミヤマMS402等 4 モーメンタリータイプ \100 千石電商など
ユニバーサル基板 ICB-293GV 1 サンハヤト \250 千石電商など
ACアダプター 1 パーツの概要を参照 \600 秋月電子など
DCジャック(2端子) パネル取付用 1 ACアダプターのプラグに合う形状 \100 千石電商など
配線材料・ネジ類など



部品の概要

マイクロコントローラー:PIC16F886-I/SP
手持ちの関係で使いました。尚、プログラムは2Kバイト未満です。
PIC16F886を用意したならば後述するHEXコードを書き込むだけです。
10ビットADCを内蔵していれば殆どのPICマイコンが使えますが、ビルドは貴方自身で行なって下さい。





製作時は取り付け方向に注意して下さい。




温度センサーIC:MCP9700(A)
PICマイコンと同じメーカー:マイクロチップ社の温度センサーICです。
MCP9700は-40℃〜125℃の範囲で扱えます。
0℃〜70℃の範囲における誤差はMCP9700で±4℃、MCP9700Aで±2℃になっています。
0℃時の出力電圧は500mVで、10mV/℃の変化になっています。
現物にはMCP9700と表示されていますが文字が小さいです。





トランジスタアレイ:TD62064
4回路入り大電流ダーリントントランジスタアレイで1.5Aまで流すことができ、コレクタ電圧50Vまで扱えます。
また、逆起電力吸収ダイオードも内蔵しています。
ベース側には電流制限の抵抗が入っているのでロジック回路と直結できます。





TD62064が入手困難、または電流が欲しい場合はディスクリートで回路を組んで下さい。
モータードライバー程度はディスクリートで組んだ方が電子工作として楽しいかもです。




3端子レギュレーターIC:TA48M05F
TA48M05Fは500mAまで出力電流が流せるロードロップアウト型の3端子レギュレーターICです。
入力電圧は最大でも0.65V高い、5.65Vから安定した5Vが得られるものです。

一般的な78M05を用いる場合の入力電圧は約2V高い、7Vから安定した5Vが得られます。
78M05はTA48M05Fと形状は異なりますが、下図と同じピン配置になっています。





他の3端子レギュレーターICを用いる場合はピン配置はデータシートで確認しておいて下さい。




ICソケット
今までは丸ピンICソケットを用いてきましたが、基板の裏面で足を曲げると根元から折れてしまう方がいたので、板バネタイプを使ってみました。

今回はトランジスタアレイ:TD62064にもICソケットを使いました。
本来ならば放熱の点から基板に直付けするべきだと思われますが、長時間稼動しても気になる発熱はないことを報告しておきます。

むしろ、モーターの誤配線等で、トランジスタアレイ:TD62064を破損・交換しなければならないことを考えるとICソケットを使いたいところでしょう。




ステッピングモーター
ステッピングモーターは通常のモーターと違ってパルス電流を与えて回転制御するものです。
パルス電流がシフトする毎にステップ角と呼ばれる角度だけ回転します。
このステップ角は0.72°、0.9°、1.8°、3.6°、7.2°、18°などがあり、例えば1.8°のものは200パルスを与えて1回転(360°)します。

構造や駆動回路で多くの品種がありますが、駆動回路が「ユニポーラ型」ならば殆どのものが扱えます。
ただし、大型のものは電流も多く流すのでトランジスタアレイ:TD62064では役不足になる場合があるでしょう。
大きいトルクは必要ないはずですから小型なもので充分実用になります。

SGP20シリーズが安価で手頃です。
私はギヤ入りの小型ステッピングモーター:SGP20-332を使ってみました。シャフトの太さは3mmです。
これはステッピングモーター本体はステップ角18°ですが、24対1のギヤによりステップ角0.75°(480パルスで1回転)になっているものです。

ユニポーラ型の結線図は以下の様子になっており6本のリード線で回路と接続します。





今回は1つのコイル毎にパルス電流を流す、最も簡単な1相励磁方式にしました。
1相励磁方式は2相励磁方式に比べてトルクは小さくなりますが、励磁させるコイルは常に1つだけなので消費電流とモーター自体の発熱が抑えられるからです。
尚、スケール初期設定でエラーとなる以外は、どれか一つのコイルを励磁して静止トルクを与えています。




プーリー
作り方によっては、他の機構パーツを用意することになるでしょう。

私と同じようにプーリーを用いる場合はモーターのシャフトの太さに合うものを選択して下さい。
大きさは温度計の目盛りに使うスケールの大きさで適したものを選択して下さい。

私はΦ20mmのものを使ってみました。
スケール初期設定では32767パルスまで回転させることができるのでプーリーの径は小さくても充分だと思います。
用意したステッピングモーターのステップ角と、希望とする温度計スケールの大きさで、できれば数百パルス以上で10℃の距離が移動できるよう考えてみて下さい。

深く考える必要はありません。出来上がれば動作を理解し、アイデアが浮かぶことと思います。

ステッピングモーターは、カッカッカッカッカッ・・・と、細かな振動を伴って回転しますので、
プーリー・その他ギヤなどはモーターのシャフトにしっかり固定できるものを使って下さい。




3端子セラミック発振子:10MHz
3端子のセラミック発振子の10MHzを1個使います。
中央のリード線は容量負荷の端子になっていて、両端の端子に極性はないので取り付け方向はないといっていいでしょう。




1/4W炭素被膜抵抗
取り付け方向はありません。




積層セラミックコンデンサ
0.33μFは「334」と表示されています。
取り付け方向はありません。




電解コンデンサ
電解コンデンサはバイポーラタイプ(無極性タイプ)を除いて有極性なので取り付け方向に注意して下さい。
新品時は長いリード線がプラス極になっています。
部品を覆うスリーブにはマイナス極側を示す印があります。




ブラケット入りLED
パネルに取り付けるLED(発光ダイオード)です。
ブリーダ抵抗は回路で用意しているので「ブリーダ抵抗なし」のものを使います。
私は、DB-1を使ってみました。

稼動中ランプ、高温ランプ、低温ランプで3個使い、発光色は異なるほうがいいでしょう。

私は稼動中ランプに黄色、高温ランプに赤色、低温ランプに青色を使ってみました。

LEDは極性を間違えると発光しません。




プッシュスイッチ
押下しているときだけ接点がONする「モーメンタリタイプ」を4個使います。
私はミヤマのMS402を好んで使っています。




ユニバーサル基板:ICB-293GV
サンハヤトのユニバーサル基板です。
ICB-293GVは電源用のパターンが施されているものです。
似た商品にICB-293GUがあり、電源用のパターンの配置が異なりますので注意して下さい。




ACアダプター
ACアダプターの出力電圧は3端子レギュレーターICの最大入力電圧を超えないことが条件ですが、そこまで電圧を上げることは考えにくいので、
モーターの定格電流・トルク・温度上昇で確認、判断して下さい。

ただし、ACアダプターの出力電流はモーターの定格電流以上流せるものを使うべきです。


私はステッピングモーターにSGP20-332、プーリーにΦ20mmのものを使って6Vで稼動してみました。




DCジャック(2端子)
ACアダプターのプラグに合うものを使います。

内部電源は無いので、3端子のものより、2端子の方が配線しやすいです。


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