LCメーター...page.7/7


6.使い方(動作確認)

電源をONすると直前の校正値(F1(Fref)、Cref、Lref)を読み込み測定可能になります。
このため初めて電源をONした状態では校正が済んでいませんので測定はできません。

Cモードでは測定端子を開放した状態、Lモードでは測定端子を短絡した状態で校正ボタンを押下して校正を実行して下さい。

校正を何度実行してもエラーとなる場合は失敗ですからトラブルシューティングで確認して下さい。
尚、測定リード線や浮遊容量をキャンセルさせるために測定リード線も含めて校正を実行することを奨めます。
また、LモードとCモードを切り換える度に校正を実行することを奨めます。
校正時にリレーの動作音が聞こえなくなったら電池の交換時期です。

手持ちのコンデンサやコイルを測定してみましょう。

測定範囲は、Lモード時:0.01μH(変更可)〜50mH、Cモード時:0.1pF〜1.5μFです。
接頭語と小数点は自動的に切り替わります。


表面実装パーツを測定する場合は測定端子に工夫を施して下さい。



LCDモジュール:SC1602BBWB-XA-G(青/白)のバックライト点灯用抵抗に100Ωを用いて製作した私のセットの回路電流は約29mAでした。
バックライト無しの場合では回路電流は僅か約12mAです。
電池による稼動専用とするならばバックライト無しのLCDモジュールの使用を勧めたいところです。




7.トラブルシューティング(周波数カウンターモード)

校正を実行し、成功すると「基準周波数f1(fref)」、「Cref」、「Lref」をeepromに書き込みます。
校正に失敗するとf1、Cref、Lrefはeepromに書き込まずに、以前の校正に成功したときのf1、Cref、Lrefを呼び出します。
校正が成功するのは、Crefが1000pF誤差20%以内、Lrefが100μH誤差20%以内が条件です。
ところで発振回路が異常の場合は校正は1度も成功することなく、LCメーターとして使えません。
そこで発振回路が正常動作しているか確認できるようにしました。
校正ボタンを押下しながら電源を入れると「周波数カウンター」として動作するようにしました。
L/C切替SWをC測定モードにしたとき503KHz前後であれば正常動作しています。
なぜかは、1000pF、100μHの共振周波数:f=1/2π√LCで計算してみて下さい。
周波数カウンターモードで0KHzだったり異常に高い周波数では失敗していますので回路を点検しましょう。
尚、成功した人も一度周波数カウンターモードにして様々なコンデンサやコイルを測定端子に接続してみて下さい。
発振周波数が変化する様子が判ります(当然ですが)。

また、校正が成功しても実際に表示される値が全くデタラメな場合の原因としてLM311Nの5ピン-6ピン間の未接続が考えられます。
LM311Nの5ピン-6ピン間の接続を忘れると、いきなり異常発振を起こし、高い周波数を示すようになります。



実際の測定...

以下は手持ちのパーツを測定してみたものです。意外と使える測定器に仕上がっているのが判ると思います。
セラミックコンデンサは品種により温度によって刻々と値が変化するのが確認できます。

2mH

1μF(フィルム)

1mH

0.39μF(フィルム)

220μH

0.1μF(フィルム)

100μH

6800pF(フィルム)

10μH

33pF(セラミック)

2.2μH

10pF(セラミック)

1μH

5pF(セラミック)

0.33μH

1pF(セラミック)

20mH(手持ちの関係で2mHを10個シリーズ接続)



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