オーディオレベルメーター...page.4/7


1.ケースの穴あけ加工

小さなLEDを使って小さなオーディオレベルメーターに仕上げると、遠くから見ると単にチロチロ点滅するLEDであり、いったい何を作ったのか理解し難いものになってしまいます。
せっかくの自作ですから大きく作って、綺麗で迫力あるオーディオメーターに仕上げてみて下さい。
きっと自慢したくなるオーディオシステムになると思いますです。

TAKACHI:TS-11は傾斜アルミケースで、パネルがななめになっています。
後悔するような仕上がりにはならないと思いますが、違うケースに組み込む場合は、当ページは参考程度にして下さい。


アクリルカッター、ピンバイス、センターポンチ、レールアンビル(金床)、ドリル、ヤスリ、バリ取りバー、シャーシリーマ(単にリーマ)、ハンドニブラなどを使いますが工具の扱い方は記述しません。
また、このページで記述した作業は私のやり方であって、皆様が持っている工具によって工法は異なってくるでしょう。




1-a:表示基板(ICB-96G)のカット

ユニバーサル基板:ICB-96Gを、下図のイラストを参考に、赤ライン部をカットします。
カット後、2箇所の赤ランド部にφ3.2mmの穴をあけて下さい。
基板の大きさは約140mm×約38mm、2箇所の穴の間隔は127mmになります。
また作業中はICB-96Gのランド面(銅箔)を素手でベタベタ触らないようにしましょう。手のアブラが多いとハンダの乗りが悪くなるからです。

カットには「アクリルカッター(Pカッター)」が便利です。表裏に切れ込みを入れておきましょう。
ICB-96Gの厚みは1.2mmと薄手なのでカットは容易です。


穴あけにはチャックの交換でφ0.1mm〜3.2mmのドリル刃が使える「ピンバイス」がとても便利です。


↑ピンバイス




大きさが約140mm×約38mm、2箇所の穴の間隔は127mmであることを確認して下さい。





1-b:アルミケースの穴あけ・アクリル板のカット

下図を参考に穴あけ加工を行ないます。




TS-11は上シャーシと下シャーシに分かれ、穴あけ加工するのは上シャーシだけとします。
また、キズ防止として保護フィルムが施してあるので加工し終えるまで剥がさないようにします。
上の図面を参考に正確に描画します。ここで適当に描画しますと寸法が出なくて後で苦労することになるので注意です。


穴をあけるべき箇所にセンターポンチでマーキングしておきます。
センターポンチでマーキングすることでドリルで穴をあけるときにドリル刃が横にずれることを避けられます。
センターポンチを打つときはシャーシが歪まないように必ずレールアンビル(金床)の上で実施しましょう。


↑レールアンビル、センターポンチ、ハンマー




私は全ての穴にφ3.2mmの穴をあけました。大きな穴はシャーシリーマで広げることとしました。
表示部の四角い穴の中心部付近にも穴をあけましょう。




表示部の四角い穴はハンドニブラであけますが、ハンドニブラの刃が通るまでシャーシリーマで穴を広げます。


↑シャーシリーマ、ハンドニブラ






ハンドニブラでいきなり寸法を出そうとするとシャーシが歪んだりキズの原因となるので1mm〜3mm程度残しておきます。




ヤスリを使って気長に寸法を出していきます。
急いでシュコシュコするとシャーシが歪んだりします。
またヤスリが穴から外れてヤスリ先端でパネル表面に大きなキズを付ける最悪の状態に陥ることがあるので注意です。




トグルスイッチやボリューム、RCAビンジャック、DCジャックの穴はシャーシリーマを使って少しづつ穴を広げて、時々現物を当ててみながら寸法を出してみました。
尚、事前に穴の径を調べておいてからドリル加工するのが本来の加工方法です。
私はφ3.2mm程度の小穴からシャーシリーマで寸法を出す方法が好きなんです。




シャーシリーマやヤスリの作業後はバリが出るので、バリ取りバーでバリを除去します。
加工を終えたら保護フィルムを剥がします。


↑バリ取り




スイッチ、ボリュームの穴の横に小穴(φ2mm〜φ3mm)があいていますが、これは共回り防止の爪を掛ける穴です。
これはパーツ現物を見て頂ければ判るので、現物確認で加工して下さい。




アクリル板は、アクリルカッター(Pカッター)で切断。
穴あけは、私はピンバイスを使いました。電動ドリルでは高い確率でヒビが生じます。









1-c:仮止めで組み立ててみる

















クリアランスは充分に確保されているでしょ!




スイッチとボリュームの様子です。




下シャーシと合わせて後方から写した様子です。

ここまで作業が進むと、後は楽しい回路基板の製作と配線のみです!


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