LCメーター...page.5/7


2.ケースの組み込みと内部配線

これまで多くのケース加工を紹介してきており、この程度のセットならば加工は容易でしょう。
アルミケースの穴あけ加工が苦手ならば透明なアクリルケースやポリカーボネートケースを利用すると便利です。
ただし、回路基板だけのバラック動作はどんな電子回路でも動作不安定、故障の原因ですからお奨めしません。

何度も記述しますが、アルミケースの加工ミスは取り返しがつかないことが多いので、何度も確認しましょう。
思い込みで作業を進めると最終段階で大失敗に気付くことがあるので時間をおいて確認することも必要です。
加工中は落ち着いて時間を掛け確実・丁寧に行なうこと。途中でタパコ・コーヒー等で一服すること。1日で終わらそうと焦らないことです。

また、怪我をしないようにして下さい。


内部配線は下図の通りです。トグルスイッチは裏側(端子側)から描画しています。
上下の矢印はトグルスイッチのレバーの状態・動作を示しています。







以下は私の製作例ですが大事な事項が多くあるので見て下さい。


私は電池以外のパーツは全てパネルに配置しましたので前面で回路基板を固定するために上の写真のように回路基板に長さ20mmのサポータを取り付けました。
回路基板で背が高い3端子レギュレーターICの高さは約19mm程度なのでパネルに接触することはありません。
LCDモジュールを合体するとサポータ:20mmの高さを超えます(2mm程度)。
アルミケースはLCDモジュールの窓だけを穴あけ加工することとします。
私はLCDモジュールの周囲に1mm程度の隙間ができるように大きめの四角い穴にしました。
実際に取り付けてみると隙間は目立ちません。
上の写真の黒い下シャーシに1個の大きな穴がありますが、これはDCジャックの取り付け穴です。
DCジャックを取り付けて電池とACアダプタの両電源で稼動したい場合の配線は貴方の課題として下さい。
ヤスリがけはゆっくり丁寧に優しく行ないます。力を入れるとパネルが薄いのでうねりが生じることがあるからです。
また急ぐとパネルに取り返しのつかない大きなキズを付けてしまうことがあります。
説明が前後しますが、LM311Nと、プログラムを書き込んだPIC16F886をセットしておきます。
このときICの方向に注意します。
LCDモジュールを合わせたとき物理的に異常なきことを確認します。
私はLCDモジュールの左右の高さを揃えるため右側にも同じ高さのソケットを取り付けました。
さらに、LCDモジュールの底が電解コンデンサに当たったのでソケットの雄と雌の間に小さく切断した基板を挟んでみました。
この段階で回路基板のGND(-)とVin(+)間に電源を接続するとLCDに表示されますので、ケースに固定して配線する前にLCDのコントラストを調整しておきます。
パネルに固定すると1mm程度LDCモジュールが出っ張ります。
パネルにしっかり固定した状態で配線を行なってみました。
動作安定化のため、発振回路のGND付近(例:LM311:1ピン又は4ピン)からリード線を取り出してネジに共締めし、シャーシアースを施します。
これは金属製ケースを用いた場合で、プラスチックケースやポリカーボネートケースを用いる場合は不要な施工になります。
写真を見ると回路基板のPIC16F886:4ピン-8ピン間にジャンパー線が配線しているのが確認できますが、これについては次のページで詳しく説明致します。

※コンデンサ測定の接頭語をpF/uFにした。
発振回路〜L/C切替SW〜測定端子の配線は安定動作のためにも、できるだけ短く配線するように心掛けて下さい。
ただし、配線のL成分や浮遊容量は校正である程度キャンセルされるため、神経質になる必要はございません。
下シャーシ右下の黒くて四角い物体は006P9V電池用ボックスです。
私はDCジャックを設けましたが配線は貴方の課題として下さい。
LCDモジュールから映し出される表示は写真で見るよりも美しいです。
写真では私の名前が表示されていますが、貴方の名前など好きな文字列に変更してね。カタカナも使えるよ。
次のページで詳しく説明します。


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