1石レフレックスラジオ...page.1/9


はじめに...

リクエストの多かった工作です。
初めてトランジスタを使う工作には最適と思います。

今回はラグ板による製作として誰にでも作れるようにしました。



概要

1石(トランジスタ1個)で低周波増幅と高周波増幅を行うラジオ回路です。音声出力はクリスタルイヤホンとしました。ストレート式ラジオとしては最高の感度です。



ブロック図




回路図




回路の説明

ポリバリコンとバーアンテナで構成される同調回路で希望の放送電波(高周波信号)を選択します。
トランジスタの入力インピーダンスと整合を図るためバーアンテナの2次側から高周波信号を取り出し、トランジスタのベースへ入力され高周波増幅を行います。
増幅された高周波信号は、トランジスタのコレクタに出力されます。
トランジスタのコレクタにはコンデンサとコイルが接続されていますが.......
コンデンサ・・・高周波信号を通し、低周波(音声信号)を通しにくい。
コイル・・・・・・・高周波信号を通しにくく、低周波(音声信号)を通しやすい。
の部品の性質で増幅された高周波信号はコンデンサ(1000pF)側へ導かれます。
コンデンサを通過した後はGe-Di(ゲルマニウムダイオード)で検波(高周波信号である電波を音声信号に変換すること)され低周波信号(音声信号)となります。
低周波信号は0.1μFを通過して再度トランジスタのベースへ入力され増幅されます。
増幅された低周波信号はコレクタに出力され、今度は低周波信号ですからコイル側へ導かれ出力トランス(ST-30)でクリスタルイヤホンを駆動します。

この様に、1個のトランジスタで高周波(電波)増幅と低周波(音声)増幅の2つの働きをする回路のラジオを「レフレックスラジオ」といいます。

その他のコンデンサ(0.022μF)は高周波信号のカップリングや発振止め、及び音質補償,抵抗(4.7MΩ)はトランジスタのバイアスとして使用しています。2.2KΩについては最後のページで記述します。


* 検波出力後は低周波信号(音声)となり、低周波信号を通しにくいはずのコンデンサ(0.1μF)を通りますが、0.1μFという容量は低周波信号も充分に通すことができる値となります。


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