2石短波ラジオ...page.2/5


パーツリスト

部品集めで間違えないように抵抗やコンデンサの値は極力同じ値としました。
品名 規格 個数 備考 予算
FET 2SK439-E 1 日立 \170
トランジスタ 2SC1815-Y 1 東芝 \50
ゲルマニウムダイオード 1N60相当品 1 \80
7ミリ角コイル 7MHz 1 \170
セラミックコンデンサ 47pF 50V 1 47と表示 \20
100pF 50V 1 101と表示 \20
0.01μF 1 103と表示 \30
0.1μF 3 104と表示 \30
1/4Wカーボン抵抗 4.7KΩ 2 黄紫橙金 @\10
1MΩ 2 茶黒緑金 @\10
単連ポリバリコン ストレートラジオ用 1 つまみも一緒に購入のこと \260
ボリューム 1KΩ(B) 1 つまみも一緒に購入のこと \200
ユニバーサル基板 ICB-90 1 サンハヤト \170
プラスチックケース No.4ケース 1 110mm*75mm*30mm \170
トグルスイッチ 2P又は3P 1 \150
小型ターミナル 2 @\50
1 \50
L型金具 1 大でも可 \20
スペーサ 20ミリ 2 両端がネジを切ってある物 \40
ネジ類 少々
006P 9V電池 1
電池スナップ 1 \30
クリスタルイヤホン プラグなし 1 \170
配線材料 ビニルコード等 少々




部品の外観

FET:2SK439-E

FETはフィールド・エフェクト・トランジスタの略で電界効果トランジスタのことです。トランジスタはベース電流の増減でコレクター電流を制御しますが(電流制御素子)、FETはゲート電圧の増減でドレイン電流を制御します(電圧制御素子)。FETの動作はゼロバイアスでドレイン電流が流れるデプレッションタイプとトランジスタと似たようにゲートソース間に電圧を掛けないとドレイン電流が流れないエンハンスメントタイプ及び、デプレッションタイプとエンハンスメントタイプが合わさったタイプがあり、FETのデータが無いと使いこなせません。
FETの使い方は本で勉強して下さい。
2SK439はMOS型FETでゲート・ソース間電圧を0Vとしたときすなわちゼロバイアスでドレイン電流が最大となるデプレッションタイプのFETです。このゼロバイアス時のドレイン電流のバラツキで2SK439の後にサフィックスが付きます。サフィックスはD,E,Fの3種類があり、6〜10mAの範囲のEを使いました。
現物は2SC1815と比較するとかなり小さいので紛失に注意して下さい。尚、2SK439は高周波で使えるMOS型FETとしてポピュラーで多く出回っていますので入手は容易です。


トランジスタ:2SC1815
NPN型トランジスタでポピュラーな2SC1815です。hfe(電流増幅率)のバラツキでランクがあり、2SC1815の後にサフィックスが続きます。今回はYランクを使いましたが、ランクは何でも構いません。また、NPN型の小型トランジスタであれば何でも使えます。
トランジスタのリード線の名称はレフレックスラジオの項を参照して下さい。

ゲルマニウムダイオード:1N60相当品
ダイオードは矢印の形をした図記号で、この矢印の方向にしか電流を流さない部品です。
一定方向にしか流さないダイオードの作用を整流作用といいますが、ラジオのように高周波信号から音声信号に変換する検波作用や、電流が流れているときの交流的抵抗が低いことを利用したスイッチング作用があります。ダイオードは大別するとシリコンダイオードとゲルマニウムダイオードがありますが、今回は必ずゲルマニウムダイオードを使います。ダイオードは取り付ける方向があるので向きに注意しましょう。
リード線の名称はレフレックスラジオの項を参照して下さい。

7ミリ角コイル:7メガヘルツ
写真に示すようなコイルは主に7ミリ角と10ミリ角のタイプがありますが、7ミリ角のコイルで7MHzの物を用意します。7ミリ角のコイルであればユニバーサル基板に多少の無理はありますが穴にフィットします。

セラミックコンデンサ
写真に示すようなコンデンサがセラミックコンデンサです。
100pF以上は3桁の数字が書いてありますがこれで容量を表しています。
「102」と記してあれば1000pF
「103」と記してあれば10000pF
「223」と記してあれば22000pF
「473」と記してあれば47000pF
「104」と記してあれば100000pF
すなわち1桁目の数字はゼロの数を表しています。単位はピコファラット:pFです。
「332」と記してあれば33にゼロが2つで、3300pFです。
ピコファラット:pFからマイクロファラット:μFに単位を変換するには10の6乗で除せばいいわけです。
今回は4種の容量のコンデンサを使います。
・0.1μF・・・104と表示を3個
・0.01μF・・・103と表示を1個
・100pF・・・101と表示を1個
・47pF・・・47と表示を1個
尚、100pFと47pFは写真では緑色をしていますが茶色をしたものもあります。気にする必要は全くありません。

1/4Wカーボン抵抗
抵抗はチップ抵抗を除きカラーで値を表します。カラーの見方はここを参照して下さい。
今回は種類の抵抗を使います。
4.7KΩ(キロオーム)・・・黄紫赤金を2本
1MΩ(メガオーム)・・・茶黒緑金を2本

単連バリコン
ストレート式のAMラジオに用いるバリコンを用意して下さい。同時にツマミも購入します。このとき、バリコンを固定するビス2本とツマミを取り付けるビスの計3本のビスがあることを確認しておいて下さい。お店の人には「AMラジオに使う単連のバリコンとツマミのダイヤルを下さい。」と言って下さい。
バリコンはバリアブルコンデンサのことで可変コンデンサのことです。ツマミを廻すことでコンデンサの値が変化する部品です。

ボリューム
今回は1kΩでBカーブのボリュームを使いました。ボリュームとは軸を廻すことで抵抗値が変化する部品です。軸を廻す角度と抵抗値の変化の度合いで主にAカーブ、Bカーブ、Cカーブがあり、他にもDカーブ、Mカーブ、Nカーブなどがあります。Bカーブとは軸の廻す角度と変化の度合いが直線となる一般的なものです。尚、音量調整にはAカーブのボリュームを使うのが普通です。
今回使うボリュームは音量調整ではなく再生検波部の帰還量を調整するために使います。
ボリュームの形状は多くありますがケースに収まる安価なものでいいでしょう。同時にツマミも購入して下さい。
ツマミはボリュームの軸に合ったものを使って下さい。まん丸の軸のボリュームではイモネジで止めるタイプのツマミ、ローレットタイプの軸のボリュームではローレットタイプのツマミを使います。私は安価なローレットタイプの軸のボリュームを使いました。ローレットタイプの軸はギザギザでツマミはただ差し込むだけで簡単です。

ユニバーサル基板:ICB90
メーカーはサンハヤトです。大きさは90ミリ*45ミリで半分に割って使います。割ると45ミリ*45ミリの正方形です。
余った半分は次の工作まで保管しましょう。
基板はできるだけ銅箔面を手でベタベタ触らないようにします。ベタベタ触ると脂が付着してハンダの付きが悪くなったり、錆の原因となります。アブラ性の人は注意です。石鹸で手を洗ってから作業して下さい。

プラスチックケース
大きさが110mm*75mm*30mmのプラケースです。今回はフタは加工しませんでした。

トグルスイッチ
トグルスイッチはレバーを倒すことでON/OFFできるカッコがいいスイッチです。端子が2つある2Pタイプと端子が3つある3Pタイプや6P、8Pなども存在します。電源スイッチとしてON/OFFするだけであれば2Pで充分です。私は3Pを購入しました。
更にトグルスイッチのレバーが真中で止まるものや、ハネカエリのタイプもあります。今回は電源スイッチとして使うので単にカチッカチッという普通のタイプを使います。パーツ屋によっては稀に違ったものが混ざっていることがあるので(誰かが手に取って戻す場所を間違える)自分で確かめて購入して下さい。お店の人から「いじるな!」と言われたら私はそこの店には2度と行きません。
トグルスイッチは殆ど以下のレバーの状態でON/OFFをしています。

取り付けは1個の丸い穴を開けるだけなのでケース加工は容易です。しかし、スイッチの取り付けのずれが気になる方はもう一つ小穴を開けたり、穴の開け方に工夫する必要があります。このことは現物を見ると判ります。今回は特別な加工はせずに単に穴を1つ開けました。

小型ターミナル
クリスタルイヤホンの接続で2個、アンテナで1個の計3個使います。色分けしたほうがいいでしょう。

L型金具、スペーサ、ネジ類
L型金具は折り曲げて電池の固定に使います。
スペーサは基板の取り付けで使います。長さはコイルの高さより長く、プラスチックケースの高さより短いものを選びます。これは作り方を見ると判ります。私は長さ20ミリのスペーサを使いました。基板は小さく軽いので対角で2隅だけで固定しました。4隅で4個使うのはもったいないです。このスペーサは両端がタップを切っているものが使い易いです。
ネジ類はビス5個、ナット1個必要です。
尚、スペーサとネジ類はφ3ミリのもので統一しましょう。

006P電池、電池スナップ

クリスタルイヤホン



BACKNEXT